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2025-03-27
【ECモールマーケティング講座】累計700社以上を支援するマクロジが明かす!ECモールの成長戦略と売上最大化の秘訣〜楽天市場〜

開催概要
成長を続けるEC市場ですが、同時に競争も激化しています。広告費の高騰や価格競争、集客の難しさから「どうやって売上を伸ばせばいいの?」と悩む人も多いのではないでしょうか?
そこで本イベントでは、株式会社マクロジの青桺様より日本のEC市場の全体像・主要ECモールの最新動向から紐解き、楽天市場を活用した販売戦略を解説いただきました。
目次
1.EC市場のトレンド
2.楽天市場について
3.楽天イベントについて
4.イベントの活用方法
5.楽天市場の主な広告について
1.EC市場のトレンド
まずEC市場の全体像について説明すると、日本の小売市場全体は約150兆円であり、そのうちEC市場は9.13%にあたる約14兆円です。主要なプラットフォームとして、AmazonとRakutenがそれぞれ約4兆円、Yahoo!ショッピングが約1.5兆円のシェアを持っています。これら三大モールが全体の約70%を占めており市場の中心となっています。EC市場は成長産業ですが、店舗数の増加率(2.2倍)が流通額の成長率(1.6倍)を上回っている状況です。

次に自社ECとECモールの比較をすると、ECモールは集客コストが低く、信頼度が高い上、解析ツールも提供されています。しかし出店手数料や販売手数料が掛かりますし、UI/UXの観点で独自性を出しづらいです。また価格競争に巻き込まれやすいというデメリットもあります。
一方で、自社ECは独自に集客が可能で且つ顧客情報を管理できるため、利益率が高くなります。ただし集客コストが高く、運営ノウハウが必要も必要なため成果が出るまでに時間がかかるという課題があります。新規参入の際は資金力に応じて自社ECかECモールかを選択することが重要となりますが、多くの場合まずはECモールからスタートすることを推奨します。


続いてECモールの仕組みと戦略についてお話します。新規店舗は広告やポイント還元を活用して集客し、1年目は赤字覚悟で2年目の黒字化を目指すことが一般的です。売上が増加することで、モール内のランキングや検索順位が上昇し、既に売れている商品がさらに売れる仕組みになっています。
効率的に「売れるサイクル」に乗せることが重要であり、市場は拡大しているものの供給過多の状況が続いています。特に、大手EC事業者が資本力を活かして優位性を確立している現状があります。

ECモールの市場動向についても触れます。大手ブランドの指名検索流入が減少し、キーワード検索が増加しているため、大手企業が高額な広告入札を行っています。これにより中小企業の広告集客が困難になってきています。また供給過多により無駄な値引きが発生し、価格競争が激化しています。広告コストの高騰と併せて新規顧客獲得戦略の見直しが必要となっています。売上拡大だけでなくコスト管理を含めた利益最大化が重要であり、市場環境と自社環境を正しく把握し、独自の販売戦略を構築することが求められます。
2.楽天市場について
楽天は70以上のサービスを展開し、1億以上のユーザーが存在します。そのうち7割以上が複数のサービスを併用しています。楽天の最大の特徴はポイントシステムにあり、他社サービスでも使用可能であるため、ユーザーの満足度が高いです。主要ユーザー層は30代から50代の女性で、特にポイント活用を重視する傾向があります。

楽天市場で売上拡大を図るにはポイントや割引を活用したオファーの提示が重要であり、楽天主催のイベントに合わせて独自のイベントを企画することが効果的です。
アクセス数の増加が売上拡大の鍵となり主な流入経路は検索、広告、ランキングの三つです。新規店舗は、強力なオファーを活用して販売実績を作ることが重要であり、利益よりも実績作りを優先することが求められます。

3.楽天イベントについて
楽天市場の主要イベントについて紹介します。
・楽天スーパーセール(年4回):通常月より1.5~3倍の売上が見込めるイベント
・お買い物マラソン(毎月開催):買い回りでポイント倍率が上がるイベント
・ブラックフライデー(11月):毎年11月に開催される複数店舗での買い回りイベント
・楽天イーグルス感謝祭(野球シーズン終了後):買い物金額に応じてポイント倍率がアップするイベント
・楽天大感謝祭(12月):年末の駆け込み需要向けのイベント
・ワンダフルデー(毎月1日):全店舗対象でポイント3倍。アクセス増が狙える定期イベント
・5と0のつく日(毎月5,10,15,20,25,30日):楽天カード利用でポイント4倍。売上の山が作りやすいイベント
4.イベントの活用方法
楽天主催のイベントと店舗独自のイベントを組み合わせることで、売上の最大化を図ります。例えば、スーパーセール期間中の5と0のつく日に、店舗負担でさらにポイント還元を上乗せすることで、より多くの顧客を獲得できます。さらにイベント前日にタイムセールを実施し、デイリーランキングを獲得することで、初日の売上を伸ばす戦略が有効です。
売上向上のための施策として、アクセス対策、転換率対策、客単価対策の三つが挙げられます。タイムセールの実施とランキング獲得を目指すことがアクセス対策の一環となります。
ただ基本的に購入率が低い店舗の共通点で言うと、ヒット商品がない店舗はほとんどの場合転換率が低いです。
その転換率対策をする場合、例えば1000円ぴったりといった入口商品を用意し、購入体験を促進することが効果的です。また客単価対策でいうと、イベントに合わせて松竹梅クーポンを発行し、高額購入を促進する手法があります。
楽天市場での販売戦略として、タイムセールを活用しイベント期間中にランキング上位を狙うことが重要です。また楽天のUI/UXに合わせたセールバナーを作成し、視認性を高めることも効果的です。
5.楽天市場の主な広告について
主な広告は検索連動型であり、クーポンアドバンス広告やRPP広告が主流です。またイベント広告は当たり外れが大きく、選定が難しいため知見がない場合は慎重に検討する必要があります。
広告戦略としては24時間限定枠よりもイベント期間中ずっと露出できる広告の方が効果的ですが、費用が高額になる可能性があります。

楽天市場の現状は大手企業の参入により広告費用が高騰し、中小企業が苦戦する状況が続いています。そのため対策としては外部施策(インフルエンサー、アフィリエイト、SNS広告など)を活用し、楽天依存から脱却することが求められます。
登壇者プロフィープロフィール
■青桺 諒亮
株式会社マクロジ
執行役員 EC事業本部長
【プロフィール】
1990年生まれ。福岡県出身。 2014年に上場企業入社後、法人向けコスト削減コンサルティングに従事し 入社後1年で管理職へ昇格。6年間で累計300社以上の支援。 2020年に起業し、商品/サービスの認知拡大のコンサルティングに携わり 2021年にマクロジへ参画。 年商数百億~スタートアップまで幅広く支援しており、企業・事業の課題 改善と売上拡大に寄与。 現在では営業部・コンサルティング部・マーケティング部デザインの4部署 からなる事業本部を統括しクライアント企業の売上を全面的に支援。
【HP:http://maclogi.co.jp/】