お役立ち情報
2025-01-29
ショートムービーマーケティングの先駆者!TORIHADAと考える顧客行動の変化とIF施策傾向~Z世代マーケティングの核心とは~

対象者
・広告運用を担当するインハウスマーケター
・マルチチャネルを統括するマーケティング責任者
・インフルエンサーマーケティングを検討中
開催概要
1.セミナーの主な内容
2.顧客体験から考えるインフルエンサーマーケの最適解
⑴顧客行動の変化
⑵2024年IF施策傾向と事例
⑶Z世代の情報収集について
⑷2025年 TORIHADAの考えるZ世代マーケティング
開催概要
SNS広告運用の成果を最大化するには、顧客体験をどのように活用すべきか――。
このテーマを軸に本セミナーでは最新データや実績に基づきインフルエンサーマーケティングの戦略的アプローチ手法をお伝えしました。
弊社では「顧客体験から考えるインフルエンサーマーケの最適解」について顧客行動の変化と2024年のIF施策傾向を解説。その傾向を元に内容を深堀り、株式会社TORIHADA 岡部様にZ世代のマーケティングについてお話しいただきました。
長谷川:
今マーケティングの施策においてインフルエンサーマーケの重要性がかなり増しているため、その背景と今年起きた消費行動の変化について統計データを踏まえながらお伝えしていきます。
1.顧客行動の変化
今年起きた変化は大きく二つあり、BELVAT型消費への行動変化と、リードタイムの増加です。
⑴BELVAT型消費への行動変化
SNSの普及により、消費者の行動パターンが「認知」「興味喚起」「検索」「購入」「シェア」といった従来の流れ(AIDMAモデル)から、SNS主導のUGC(ユーザー生成コンテンツ)を起点とする行動にシフトしています。
調査データによると、商品の認知経路としてSNSを利用する人が6割を超え、その中でもインフルエンサーの影響力が大きいことが確認されています。
またSNSで商品を認知した消費者の約7割が、店舗やモールで購入に至る傾向が見られました。この背景には、SNSでの「眺める」「出会う」「好感」といった接触頻度が購買意欲を高める重要な要素となっている点があります。
商品の購入の意思決定のポイントにおいても口コミ・レビュー、比較サイトに続いてインフルエンサーが比較的高いというデータがあります。

また購入の手前の消費行動として実際にモールで商品カテゴリーを検索して比較検討、その後購入するといったAISAS型の消費行動が26%なのに対し、SNSで知りいいなと思った商品を店頭やモールで購入すると答えた方が70%を占める結果が出ました。

このデータからも分かる様にいかにSNSで認知・興味喚起ができるかというところの重要性が非常に高くなってきています。
そうした検証から今の消費行動は好感認知型(VIEWAT型)になっていると言えます。

その概念からいかに「眺める」「出会う」「交換認知」を獲得していくというところを一気通貫で攻略できるかが重要になります。
ただSNSで売り上げを上げて行く際、「この媒体だけ使っておけばいい」というものはなく、どの媒体で評判形成を行うか、話題化をどこで仕掛けていくのか、どんなインフルエンサーを起用し評判定着させるかという一連の設計が必要です。
その中で重要になってくるのがSNSでの話題の連鎖についてです。
今までは基本的にXが話題の起点になってました。 皆さんSNSで物を売ろうと思ったらInstagramやTikTok、YouTubeをイメージされる方が多いかもしれません。ただ実はXで評判ができてないと売り上げに繋がらないという傾向があります。なぜかというと商品の認知経路と購入の意思決定のポイントは別軸で考える必要があるからです。

年々衝動買いするユーザーが減ってきていてる現状で買う買わないの判断をする時にSNSの中だと基本的にXの口コミを重視する方が非常に多いという統計があります。
そうした点を踏まえて各SNSでそれぞれUGCやインプレッションがどのくらい担保されている時にキャズムを超えて売れる傾向にあるという統計も出ているので、このKPIはぜひ参考にしていただければと思います。

ちなみに今までは基本的にX、そしてInstagramと話題の連鎖が始まるケースが一般的でしたが、
今年は流れが変わり、Xの次にTikTokで流行っているかが重要になっている印象です。
Instagramが話題の後追いツールになってきている傾向なので、これからはXで評判形成し、TikTokで話題化に繋げていく。その後Instagram評判を定着させるという所が基本的なポイントになります。

2.2024年IF施策傾向と事例
今年の傾向としてやはりTikTokが強いなという印象を受けています。
当社で直近支援させていただいた事例ですと「ひつじのいらない枕」という商材があるのですが、Amazonや楽天のモールキャンペーンに合わせて予算30万円でTikTokerを起用しました。Amazonブラックフライデーのキャンペーンと5%のクーポンコードを発行して220件以上の販売に繋がりました。
13,000円の枕がCPA1,300円台で売れるというTikTokでの評判形成の効果をかなり感じられた事例です。
基本的に1万円以内のtoC商材はTikTokを使ったモールのキャンペーンで販売を最大化させていく取り組みがかなり反応を得ることができます。それに加え、今回の事例の様に中価格帯の商品でもコストパフォーマンスよく売れる傾向にあります。
そしてIF施策の中で一番起きた変化としてはIFの役割が従来の「商品の推奨者」から「顧客の代弁者」へシフトしつつあることが今年の大きな変化です。
こちらに関しては他のセミナーでもお伝えしていますので合わせて参考にしていただけますと幸いです。
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3.Z世代の情報収集について
岡部氏:
TORIHADAではTikTokのクリエイターデータベース「Phthagoras」を開発しておりまして、こちらで動画単位の非常に細かいデータを取れるようになっています。ショートムービーマーケティングチャネルという部分で様々な課題に対応させていただいていますので、そういった所から今回はZ世代について情報をお伝えします。
よくZ世代はタイパを重視していると言われているように情報取得においても効率化の努力を惜しまないです。
とある高校生が動画の倍速視聴は1. 75倍速まで理解度が変わらないという研究結果も出しました。
ながら見や倍速・スキップ、そしてネタバレなど「そこまでする必要あるのか」と思うぐらいZ世代の効率化のこだわりがデータに出ています。

ただこのようなスピード感で情報を取得しているZ世代は非常に退屈感が増しているということが海外の研究データ結果で出ています。
無限に刺激のあるコンテンツを見れる一方で退屈感が強まってきているという所で映画を見始めてもすぐにスマホ見てしまう様な子が激増しているということも耳にします。
断片的で短く、衝撃が大きいものをSNSなどの様々なコンテンツで生み出せるようになったので、コンテンツを消費した後に得るものは虚無感のような感覚を持っている子が非常に多いです。もしかすると経験ある方もいらっしゃるかもしれないですがTikTokをずっと見ていたら二、三時間経ってしまって非常に時間を無駄にした感覚になるような。これがまさに今Z世代が感じているような気持ちというところになります。
そういった理由からしっかりと意味のある繋がりだったり、分かり合っている仲間同士のちょっとしたシェアといったものが非常に楽しいと感じる世代なのだと思っています。
当社ではZ世代のコミュニケーションプランニングのためにいろんな調査をさせていただいてます。
その中でZ世代は流行でもすぐには試さない傾向という結果と情報を取捨選択する際、自分の価値観を最優先するという結果が出ました。

※TORIHADA調べ、10代~20代前半定性インタビューデータ n100
またTikTokのPR投稿も若い子たちにはかなり飽きられてきているというデータが出ています。
5000件程の動画からPR投稿を抽出して平均再生数を出した結果、24年度でかなり減ってしまっています。

※TORIHADA独自ツールPythagorasにて分析
これらの傾向をまとめると2025年は私たちのビジネスの難易度が非常に上がっていくと考えられます。
ただそんな中でも当社では2025年やっていくべきZ世代マーケティングという所を解像度高く持っています。
4.2025年 TORIHADAの考えるZ世代マーケティング
昨年度と比較し直近は1つのトレンドが長く続くのではなく、短いスパンで様々なトレンドが生まれている状況です。
極端な例を言うと1ヶ月、2ヶ月のスパンでトレンドが変わるということも起こり得る媒体なので2025年はトレンドフォーマットを狙い撃ちする難易度は上がると考えられます。
反対に「界隈消費」というレポートで言及されたように「界隈」という括りで共感し合っているのが今の若い子たちです。

※参照:Future Evangelist Report vol.3 界隈消費
小さいコミュニティだけに非常に共感値の高い表現をすることでエンゲージメントを得やすい傾向がございます。
また一つの狭いコミュニティ(界隈)で非常に熱量の高い話題が発生したときに、要素として被っている界隈や隣の界隈に伝搬していくような現象も起きます。
アームカバーを例に挙げると、最初はストリートの狭いところからスタートしたものでしたが重なり合ったところで非常に広い伝搬が起きています。
なのでこのような例を生かしていただけると良いかと思います。

※参照:Future Evangelist Report vol.3 界隈消費
結論として、これまではトレンドフォーマットに乗っかるという部分を非常に重要視させていただきましたが、2025年以降は界隈伝播を狙うようなショートムービーマーケティングをしていくべきです。
登壇者プロフィール
■長谷川 孔介
株式会社ネクストレンド
デジタルマーケティング事業本部
本部長/執行役員
【プロフィール】
SNS制作会社売却後、DMM.comの事業部横断組織にて
新規事業開発・事業再生に従事。
現在はネクストトレンドのデジタルマーケティング事業部の事業責任者として
SNS広告軸にを国内外の大手企業や官公庁などの
クライアントのマーケティング領域全般を支援。
年間3,000案件以上のインフルエンサーマーケティングを実施する
業界トップクラスのインフルエンサーマーケティング会社。
■岡部大輝
株式会社TORIHADA
Market Growth General Manager
■プロフィール
2018年大手求人広告会社に入社、通期賞含む営業成績社内表彰を計6回受賞。2020年大手web広告代理店に入社。スマホゲームアプリ、アニメ等エンタメ系SNSプロモーション案件を担当。数々のSNS広告効果改善実績や、予算数億円規模のゲームリリースコンペ勝利等の実績を積み、2022年9月にTORIHADAへ入社、2023年10月よりGeneral Managerへ昇格。Z世代向けの新しいアプローチ手法の提案を手掛け、大手広告代理店とのコンペにて多くの勝利を収めている。
【HP:https://www.torihada.co.jp/】