対象者 ●インフルエンサーマーケティングを活用する企業や個人 ●マーケティング担当者や広告代理店の方 ●景品表示法の改正に関心のある方
目次 1.開催概要 2.セミナーの主な内容 「インフルエンサー施策|成功への道標」 ⑴「インハウス」で実現するインフルエンサー施策の最適化 ⑵「アウトソース」で実現するインフルエンサー施策の最適化
開催概要 景品表示法の改正により、インフルエンサーを活用したマーケティング活動にも透明性と信頼性がこれまで以上に求められる時代となりました。 本ウェビナーでは改正ポイントの解説とともに、企業やマーケティング担当者が注意すべきリスクや守りの意識が強くなっている中でも成果を出す方法をご紹介。 第二部では株式会社PLAN-B 森山様と「インハウス」、「アウトソース」それぞれの視点からインフルエンサー施策の最適化についてお話ししました。
森山氏: 今回インフルエンサー施策の最適化についてお話できればと思うのですが、 インハウスとアウトソースという切り口でお話できればと思います。 その中でPLAN-Bからはインハウスの視点でお話させていただきます。
また今回のセミナーテーマにある景品表示法についても触れさせていただきたいのですが、現在ステマ規制が強化されている状況で、PR表記やタイアップ投稿ラベル設置が必要な中で「売れなくなるのではないか」、「インフルエンサー投稿の反響が弱まるのではないか」と感じている方もいらっしゃると思います。
ただ広告と分かっていても欲しくなる投稿づくりが出来る様に タイアップラベルやPR表記があっても物は売れていきますし、投稿の反響もつけることができます。 ですので今回は投稿の反響があるインフルエンサー選定をインハウスで行う方法についてお話できればと思います。
初めにインハウスとアウトソースのメリット及びターゲットについてお話しさせていただきます。
インフルエンサーマーケティングをやっていく中で一番最初にインハウスにするか、アウトソースにするかという分岐があります。 なのでメリットや自社の環境を把握した上でご検討いただきたいです。
⑴「インハウス」で実現するインフルエンサー施策の最適化
1.今おすすめのインフルエンサー施策
森山氏: 当社で様々な商品の売り上げを上げてきた中で今回は売上4倍になったジュピターショップチャンネル様で運営されている「コレイヨ」というブランドの事例をお話できればと思います。
インフルエンサーはヒット生み出せる確率を上げていき、良いインフルエンサーをアサインすることで、瞬間風速を出せるケースがあります。 その最適な選択をしていただく方法もありますし、何より一過性で終わらせないということがすごく重要になります。
一過性で終わらせないためどうしたら良いかというと、バズらせてヒットした後にその投稿を二次利用し広告配信で継続的にヒットしたという事例でございます。
Instagramがトレンドのアルゴリズムということもあり、新しい投稿を優先されることが多いです。 バズった投稿でも1か月経つと瞬間風速で終わっていくのですが、アルゴリズムの関係で伸びなくなっただけなので広告で後押しをしてあげると非常に良い効果が出ます。 こちらに関しては後半のパートでお話できればと思います。
これこそが当社が思う最小限の予算・労力で勝つ方法です。 月間30万円程度予算があるという企業様にはぜひ試していただきたい手法になっています。 この金額帯でできるのはインハウスならではなのでぜひ参考にしていただきたいです。
2.インフルエンサーマーケティングの最適化
インフルエンサーマーケティング実施後、「売れました」というお声を本当にたくさんいただいているのですが、 過去3,000件の案件を扱った弊社が断言すると、商品が売れた時の90%以上が投稿がバズった時です。 これはかけた費用の大きさではなく、最適なインフルエンサーと出会い、最適なコンテンツを作れた時に結果が出ます。
投稿がバズったと聞くとすごくチープに聞こえるかもしれませんが、ここに関しては後半で紐解いていければと思います。
まずアサインしたインフルエンサー全員が全員ヒットするということは本当に稀です。 「売れました」と仰ってもらえる企業様の多くは1回の施策でたった1人でも当たれば、 高確率で売上増になる。 つまりホームランを打つクリエイティブを作っていただけると、基本的に施策としてはコケないのでその点について解説していきます。
例えば、ヒットを打つクリエイティブをたくさん作るために数のゲームをしてしまうと予算も掛かりますし、工数も掛かってしまうのでおすすめできません。 基本的には売れるインフルエンサーは決まっているので、その方に依頼するだけです。
なのでその選定さえできればほぼ外さないのですが、この選定基準をご存知でないことも多い印象です。
これをインハウスでも出来る様にするに基本的に見ていただきたいポイントは2つです。 一つが「保存」が取れる投稿。 例えPRだったとしても保存が取れる投稿というのは、「後からこれを買うかもしれない」と思い保存をします。 PR投稿の場合、当然商品の紹介をしているはずなので それを保存するということは買うかもしれないと思っている人です。 なので、しっかりプレゼンができている=買いたいと思う人がその投稿によってどのくらいいるかで判断しています。 そういった所からプレゼンが上手いインフルエンサーは「保存」が取れるインフルエンサーということになります。
人の心を動かせる投稿でき保存を取れるようなインフルエンサーが「imp(リーチ)」を伸ばせると物が売れます。 なのでプレゼンが上手く保存を取れて且つバズらせられる人が一番優秀なパターンで当社ではプレゼンターと呼んでいます。
ここからはデータも紐解いていきます。 まずフォロワー数に対して実際のリーチは平均で見ると大体20%程度というデータが出ています。
平均よりリーチが高く出る人は、いいねより圧倒的に保存を取った方が投稿がバズりやすく、リーチ率に影響を及ぼします。 なのでインフルエンサーを選定する時はエンゲージメントやフォロワー数を見るというより、 保存が取れ、フォロワー数に対して高いリーチ率を取れる人を選定することをおすすめさせていただいています。
またインハウスのメリットは価格というお話させていただきました。 インフルエンサーマーケティングではフォロワー数に×約1円の金額を請求されることが多いです。 ただ先ほどお伝えした様に例えば20万万フォロワー数に対して20%程しかリーチが出ない場合、 20万円払って4万リーチを手に入れるイメージになります。
反対にフォロワー数があまりいなかったとしてもバズらせることができるインフルエンサーをアサインできれば、自然とコストを下げられます。
インフルエンサーマーケティングをやる際は保存率・リーチ、そこに対するimp単価がどれくらいになるか、 このシミュレーションを組んだ上でアサインをしていただけるとそんなに大きく外すことがないです。
3.二次利用で施策はより広がる ⑴広告への二次利用 インフルエンサーをアサインしていただいた後にやっていただきたいことが広告への二次利用です。 良いプレゼンができれば、広告で押してあげるだけでCVが増えるケースが多いです。
なのでインハウスで少額でも良いので広告を回してみてください。 そのクリエイティブを使ったパートナーシップ広告でも良いですし素材だけいただいて広告配信する形でも問題ないです。 その時にどれくらい反応が取れるか、CVが取れるかをぜひ見ていただきたいです。
⑵アカウントへの二次利用 作成した投稿はアカウントに使うこともできます。 インフルエンサーの投稿をアカウントに反映させることで自分たちのコンテンツとして回していく方法もあります。
⑶Webサイトへの活用 Webサイトの中でランディングした時に商品の使い方のレビューやお客様の声として展開していくこともできます。
なのでインフルエンサーマーケはただSNSでフォロワー数が多い人に露出をしていくということではなく プレゼンが上手く人の心を動かせる、そしてバズらせられるインフルエンサーを起用して、さらに最大限価値として二次利用していただく。 このやり方をしていただけるとコスパよくSNSマーケティングを実施していただけます。
価格面を考えるとインハウスはおすすめですが、 ただ自分たちだけでここまでできないと感じる方もいらっしゃると思うので そういう方のために「Cast Me! 」というサービスを販売させていただいています。
10,000名を超えるインフルエンサーのネットワークを保有し、 クリエイティブや商品のレビュー作成など、あらゆる所に活かすことができます。
当社のプラットフォームですと過去のリーチがどれくらい取れるか、保存がどれくらい取れるか等を一覧で見ていただけるので売れるインフルエンサーを瞬時に見つけることができ、直接取引ができます。
公募でインフルエンサーを集めたり、検索からインフルエンサーを指名いただいたり、 商品数・案件数・採用人数等どこをとってもすべて無制限で使い放題です。 さらにインフルエンサーの投稿クリエイティブの二次利用も全て無料です。 そういったマッチングができるのが当社のプラットフォームになります。
長谷川: ありがとうございます。「Cast Me!」さん本当に良いツールですよね。インハウスで取り組まれている企業様やインフルエンサー施策のコストパフォーマンスを良くしたいという方は「Cast Me!」さんが非常に合っていますのでぜひお話聞いてみてください。
それでは後半のパートではインフルエンサー施策成功に向けてアウトソースで実現するインフルエンサー施策の最適化についてお伝え出来ればと思います。
⑵「アウトソース」で実現するインフルエンサー施策の最適化 長谷川: インフルエンサー施策の成功ポイントは2つあります。 一つ目が商材のフェーズに合う施策選定です。 皆さんが扱っている商品・サービスが今どのフェーズに位置するかによって取るべき打ち手が変わってきます。 これはインフルエンサー施策でも共通して言えることになります。 フェーズに合う施策選定ができていない企業様が多い印象です。 なのでアウトソースを活用するメリットに商材のフェーズに合う施策選定する際に 自社の商材フェーズだったら何をやるべきかをお伝えしつつ、その上で効果的なインフルエンサー選定についてお話させていただきます。 インフルエンサー選定に関しては「Cast Me!」さんで出来るのが強い点になるので、 今回そこに付随してアウトソースを使うメリットは何かというところお話しさせていただければと思います。
1.アウトソースのメリット まず初めにアウトソースのメリットは大きく2つあります。 一つが最新トレンドを理解した施策の実行ができるという点、もう一つが大幅な工数削減です。 まず最新トレンドの理解という点でお話させていただくと、プロが設計から進行管理まで一気通貫でできる所がメリットです。 インフルエンサー施策も断片的な点の施策ではなく、キャンペーン別に取るべき施策や組み合わせが大切になります。ただこの設計や進行管理を内製で行うことが難しいと言われています。 なので企画から進行まで一気通貫でできるという所がアウトソースのメリットになります。 根本を突き詰めると皆さんインフルエンサー施策を実施する際に共通のある課題があります。 それが何かというと「選定基準が不明」「効果が可視化しにくい」という点です。 また大手総合代理店ですとなかなかWEB領域、特にインフルエンサー施策に関しては知見・ナレッジが溜まっていないというケースがあるので これらをクリアした上で再現性を持てるような施策ができず、やりっぱなしになってしまっているというケースが多い印象です。
冒頭お話した通り、商材のフェーズに合う施策選定が重要な中で これができている企業様が少ない印象です。 ここに関しては当社がインフルエンサーのアフィリエイト広告から始まった会社なので、どうしたら売れるのかという所を徹底的に突き詰めて研究結果、 取るべき打ち手が商材の認知・ブランド、価格によって変わってくるという所が見えてきました。 厳密には商材のジャンルによっても変わってきますがtoC領域のサービスであればおおよそここからずれないため、 インフルエンサー施策で取るべき打ち手という所を理解いただきたいです。
まず一つ目に見るべきポイントは商材や企業名が「月間でどのくらい指名検索数があるか」を見ていただきたいと思います。 最低で月間5,000件、できれば1万件を基準にしてもらいビックワードかを見ていただきたいです。
その上で重要になってくるのがSNSの強みと言える衝動が起きやすい所です。 ただこれが今購買行動が変わってきていて、衝動買いが起きにくくなってきているというデータがあります。 そういったデータがある中でも比較的SNSはリードタイムが短い方であるという所が購買行動の特徴かと思います。
その中でもポイント価格が求めやすいか。 美容・健康商品、食品系の商材に限りますが初回オファー1980円以下、定価が6,000円以下の商材であるとインフルエンサーからコンバージョンが生まれやすいという統計があります。
なので指名検索数や価格はぜひ押さえていただきたいです。 また月間の検索ボリュームが5,000件未満の場合はダイレクト領域で刈り取りをしていくより認知・ブランドの強化をしていただく形が良いので各SNS媒体によるタイアップ投稿を使っていただきたいと思います。
加えて、インフルエンサーの選定基準もかなり重要になってきます。
ネクストレンドでは4つのポイントを見ていて、「インフルエンサーのストーリーズ閲覧率」「直近90日のフォロワー増加率」、「直近90日のPR投稿率20%以下か」そういった定量基準を見た上で、定性基準として商材と親和性があるインフルエンサーを探してくのがネクストレンドのインフルエンサー起用の基準になります。 商材フェーズや今流行っている投稿クリエイティブ等の企画の部分で不安がある企業様はアウトソースを活用いただければと思います。 ちなみに今流行っている投稿クリエイティブで言うとやはり動画クリエイティブが全盛です。 その中でショート動画、長尺動画の項目を分けると、認知獲得目的の場合はショート動画、CV目的の場合は長尺動画が効果的です。
さらに媒体事に好まれる投稿傾向も違うので媒体ニーズ・トレンドに合わせた設計も必要になりますが、 今年のトレンドで言うとプロセスエコノミーという考え方がキーワードになってきています。
特に美容・健康食品系の企業様は特に意識してもらいたいと思うのですが、 今どこの商品も「うちがNo.1です」「雑誌でバズっています」「口コミ伸びています」等 うちの商品が一番良いというアピールを中心に行っているメーカー様が多いと思います。
これは出来上がりを良く見せる「アウトプットエコノミー」という考え方です。これはどこも行っているので、消費者は結局どの商品が良いんだっけと分からなくなることが多いんですね。 なので出来上がりを良く見せるより、この商品が本当に良いのか確かめる商品の過程(プロセス)を見せていく内容のクリエイティブが反応が取れやすい傾向です。 またネクストレンドのインフルエンサー施策でも多いのが「100日後に死んだワニ」に不随した「〇日後に〇〇になる」というビフォーアフターを載せる投稿クリエイティブは今年好調な取り組みでした。
こういった企画・進行を分かっているプロがやってくれるという点でやはりアウトソースの強みかと思います。
さらにアウトソース最大のメリットでいうと、法令周り含むオペレーション工数が大幅に削削減可能というところになります。 インフルエンサー様とのコミュニケーションがこちらに記載しているフロー以上にかなり工数が掛かります。 そこに加えて昨年の10月からステマ規制が加わり、確認・管理が増え、さらにコミュニケーションコストが増えています。
具体的にいうと景品表示法のポイントは4つです。 元々、優良誤認・有利誤認・おとり広告がNGというものがありましたが 直近関係性の明示というものが加わりました。 それによってPR表記等を行い、企業から案件を受けているものであることを明かさなければなりません。 ネクストレンドではどういうケースだと違反になるか詳細に事例やトピックをまとめ、 全担当者が分かっている状態でディレクション出来る状態にしているのでご安心ください。 ちなみに今どういう企業がステマ規制を違反している所が多いかというと、 美健ジャンルと続いて情報商材が目立っている統計が出ています。
また景品表示法の遵守の動きを行っている企業がどのくらい増えているのかを見たところ、大手企業は取り組んでいる所が多い印象です。
反対に違反企業をモニタリングしてもやはり減っています。 景品表示法を守ろうとしている動きが加速している状況の中で違反している企業は目立ってしまいます。 そのため直近ではエンタープライズ企業ですと「タレント起用時並みのリスク管理」と「炎上対策の管理体制」を求められるケースが増加しています。
ただステマ規制はどこまでOKでどこまでNGかのラインがすごく難しいです。
例えば優良誤認での違反事例ですと、インスタグラマー15名へ投稿をしてもらった内容をHP上へ二次利用した際、HP上にPR表記がなかったことで違反と摘発されてしまったり。 かなり判断が難しいと思いますのでこうした点も含めてプロの視点でしっかりと管理していただければと思います。 NGラインの判断が難しい中でも法令を守りつつ、オペレーションコストも削減したいという方に関しては 外部へアウトソースしていただいた方がインフルエンサー施策がおすすめです。
登壇者プロフィール ■長谷川 孔介 株式会社ネクストレンド デジタルマーケティング事業本部 本部長/執行役員 【プロフィール】
SNS制作会社売却後、DMM.comの事業部横断組織にて 新規事業開発・事業再生に従事。 現在はネクストトレンドのデジタルマーケティング事業部の事業責任者として SNS広告軸にを国内外の大手企業や官公庁などのクライアントのマーケティング領域全般を支援。年間3,000案件以上のインフルエンサーマーケティングを実施する業界トップクラスのインフルエンサーマーケティング会社。
■森山 佳亮 株式会社PLAN-B 株式会社PLAN-B 新規事業統括本部 Cast Me!事業部 部長
【プロフィール】 2013年PLAN-Bに入社。 WEBデザイナー&ディレクターからキャリアをスタートし その後プランナーとしてCMやリアルイベントなど マーケティングの企画立案に従事。 クライアント支援のマーケティングを経て オウンドメディアの立ち上げやアプリの開発を経験 現在はインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「Cast Me!」の部長として事業を統括。 【HP:https://www.plan-b.co.jp/】 【サービスサイト:https://castme.jp/】